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そびえる山々

 ふだん、新幹線で仙台方面に行く際、福島あたりはうつらうつらしていることが多いのだが、山形行きということで、珍しく窓の外を眺めていた。

 とても良い天気で、遠くまでよく見えていたのだが、目に留まったのは、福島駅の西側に高くそびえる山々の姿だった。後から地図で確かめたが、そんなに距離はない。15kmくらいだろうか。大きな山々が、どんと構えている、そんな感じだった。富士山のような形のものも見えたので、あれが吾妻富士だったのだろう。山々の上のほうは、まだ白いものがところどころ見えていた。下界では連日30度を超えている、というのに、である。
 ふと思ったのは、3.11の後、福島第一教会の人たちはこの山々を越えていこうとしたというのは、とてつもない感覚だったろうに、ということ。季節はまだまだ冬である。すっかり雪に覆われた山々が、目の前に、まさに立ちふさがるようにしてそびえている。しかも、同じ福島県での太平洋岸のほうは温暖な気候。それが、着の身着のままで、あの山々を越えていこうとした、その時の思いはどれほどのものだったのか。
 夏のこの時期ですら、あんなところを越えていくのは至難の業、よほどの覚悟がなければ、と思わせられてしまう、その光景を見ながら、あの時の人々のことを、思わずにはいられなかった。

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